古見方で農業用水断水 地下パイプラインが破損 復旧まで2カ月以上か 奄美市
2025年05月18日
地域

古見方地区の農業用パイプライン断水について説明があった臨時委員会=17日、奄美市農業研究センター
奄美市名瀬の古見方地区で5月上旬、地下に埋設された農業用水のパイプラインに破損が見つかり、9日から一帯で断水が発生している。復旧に2カ月以上かかるとみられ、奄美市はその間、散水車2台体制で近隣の農地へ給水を行うとしている。
現場は県道小湊朝戸線沿いにあるおがみ山トンネル工事宿舎近く。今月7日に漏水で発覚したが、破損箇所が建物下とみられるため、正確な位置や長さは不明。また、現場から直線距離で約830メートル離れた農道伊津部勝1号線沿いのアマミファッション研究所付近でも9日に漏水があり、地下のパイプラインが約5・2メートルにわたって破損しているのを確認。市は土砂流出を防ぐため同日午後1時に配水を停止した。
同パイプラインは設置から約50年が経過しており、市は2020年に地元農家や区長らと「大川地区パイプライン更新事業推進委員会」を立ち上げて更新に向け協議していた。周辺はパッションフルーツのビニールハウスや畑が密集する地域。市によると、修理用のパイプ確保に2カ月以上かかり、影響が長引く恐れがあるという。
17日、同市名瀬の農業研究センターで臨時委員会が開かれ、市農林水産課職員が経緯を説明。断水の間は散水車による農地への給水を予約するか、センター内の給水所を利用するよう呼び掛けた。この断水による水道水への影響はないという。
平日中に予約すれば土日の対応も可能。農地への給水依頼は、電話0997(52)1157奄美市農林水産課へ。