25年度販売計画3トン 奄美大島産パッション 低温影響で生育遅れも JAあまみ大島事業本部
2025年05月23日
社会・経済

2025年度の出荷計画などの説明があった奄美大島産パッションフルーツの出荷協議会=22日、奄美市名瀬
JAあまみ大島事業本部は22日、奄美市名瀬の市農業研究センターで奄美大島産パッションフルーツの出荷協議会を開いた。2025年度の出荷計画は販売量3000キロ(前年度実績2800・5キロ)、販売額480万円(同421万6千円)に設定。今期は着色など生育が遅れていることから、共販出荷は6月中旬~8月上旬を見込んでいる。
同事業本部によると、今期は年明け以降に低温が続いたため、例年と比べ10日~半月ほど生育が遅れている。開花時期にバラつきが生じ、受粉できずに花が落下した(花が飛んだ)ほ場も散見されるという。
出荷協議会には生産者や行政関係者ら約20人が出席。JAの担当者が25年度産の生育状況や出荷計画、出荷の注意点、販売方針などについて説明し、情報共有した。
25年度の支所別の出荷計画は▽名瀬1000キロ(前期実績851・8キロ)▽笠利1200キロ(同1175・2キロ)▽住用800キロ(同773・5キロ)。前期は出荷があった宇検、瀬戸内からは出荷申し込みがなかった。
1キロ当たりの平均価格は1600円(前期実績1435円)に設定。販売方針は宅配やふるさと納税を主体とし、農家の手取りアップに取り組む。
今期の出荷申し込みが3支所のみとなったことについて、出席者からは「今期からスモモの共販出荷がなくなった大和村の例もある。奄美大島全体でパッションフルーツを売っていくという意識を高めるためにも、市町村との連携を」「生産者にJAへ出荷してもらえるよう体制強化を」などの意見があった。