ムラクモカノコガイを希少野生動植物に 条例で捕獲や採取を禁止 鹿児島県

2018年06月20日

県の希少野生動植物に指定されたムラクモカノコガイ(県のレッドデータブックから転載)

県の希少野生動植物に指定されたムラクモカノコガイ(県のレッドデータブックから転載)

 【鹿児島総局】県は19日、奄美市と瀬戸内町に生息するムラクモカノコガイを希少野生動植物に指定したと発表した。新規指定は2006年のサキシマヌマエビ以来12年ぶり。今回を含め指定されたのは39種となり、うち奄美群島に生息・生育する動植物は23種を占める。県の条例に基づき、捕獲や採取などを禁止する。

 

 ムラクモカノコガイは奄美群島が北限とされる15㍉~25㍉の貝類。殻の細かいうろこ模様が特徴的で、渓流や滝のそばの岩の上に付いていることが多い。県のレッドデータブックでは絶滅の危機に瀕(ひん)している「絶滅危惧Ⅰ類」に分類されている。

 

 生息地が限られている上、環境が悪化しているため保護が必要だと判断した。インターネットオークションでの取引も確認された。許可なく捕獲・採取すると、1年以下の懲役か50万円以下の罰金が科せられる。