海洋生物研究会がウミガメミーティング

2018年05月06日

ウミガメが産卵する砂浜を見学する参加者ら=3日、奄美市名瀬の大浜海岸

ウミガメが産卵する砂浜を見学する参加者ら=3日、奄美市名瀬の大浜海岸

 奄美海洋生物研究会(興克樹会長)主催のウミガメミーティングが3日、奄美市名瀬の奄美海洋展示館であった。奄美大島で2017年に上陸、産卵が確認されたウミガメの調査報告があり、産卵回数は632回で前年を104回上回り、2年連続で増加した。

 

 同協会は12年度に発足。ウミガメの産卵環境の保全を目的に、市町村や関係機関、地域住民らと連携して奄美大島全域で上陸、産卵状況の調査を進めている。各地でミーティングを開き、調査報告や産卵観察会も行っている。

 

 調査報告によると、17年の産卵回数の内訳はアカウミガメ281回(前年143回)、アオウミガメ335回(同352回)、不明16回(同33回)。アカウミガメは15年から減少傾向が続き、調査を開始した当時の半数以下にとどまる。16年からアオウミガメが大幅に増えてアカウミガメの確認数を上回っている。

 

 興会長はアカウミガメの餌場となっている東シナ海で、漁船による混獲の可能性を指摘し「アカウミガメの減少に注意する必要がある」と生息数の減少に懸念を示した。

 

 ミーティングは今年の第1回。子どもたちも含め約40人が参加し、毎年ウミガメが産卵する砂浜を見学し、観察時の注意点などに理解を深めた。