遊びの世界にあふれる「うた」 「佐仁のわらべうた」刊行

2019年02月26日

子ども・教育

佐仁のわらべうた 久岡 愛媛大学教授で文学博士の中原ゆかりさんが昨年12月、「奄美の花ジマ 佐仁のわらべうた」(一般社団法人浅野太鼓文化研究所)=写真=を刊行した。奄美市笠利町佐仁に伝わる55のわらべ歌を楽譜、解説付きで収録した。「花ジマ」と呼ばれるほど唄や踊りの盛んな佐仁地区は子どもたちの遊びの世界にも「うた」があふれていたことが分かる。

 

 中原さんは1987~88年、佐仁地区に滞在し「わらべうた」を録音、採譜した。1882~1940年生まれの15人のうたを収録した。

 

 本書は「わらべうた」を①こどものためにうたう②自然のなかで遊ぶ③身体をすこやかにするおまじない④災いを避けるおまじない⑤手遊びうた―など10種類に分類した。記録として残すことを念頭に置き、できるだけ聞いたまま採譜するように心掛けた。うたい手による違いも記した。

 

 「わらべうたから見えてくるのは、どんな時代でもちょっとした楽しみを見つけて遊ぶ子どもたちの、力強く生きようとするエネルギーです」(中原さん)

 

 本書は定価1800円(税別)。全国の書店で注文できるほか、https://www.asano.jp/shop/浅野太鼓楽器店のネットショップからも購入できる。