「文化伝える機会に」 能楽師の安田登さん 奄美市長を表敬訪問
2025年04月17日
芸能・文化

安田壮平奄美市長を表敬訪問した能楽師の安田登さん(左)=16日、奄美市役所
東京を拠点に活動している下掛宝生流能楽師の安田登さん(68)が16日、奄美市役所に安田壮平市長を表敬訪問した。滞在中は親交のあるエコツアーガイドの白畑梓さんの案内で小中学校などを訪れており、奄美市内の学校での能楽体験や古典などのワークショップ開催に意欲を示した。
安田さんは千葉県銚子市生まれ。高校時代にマージャンを通じて甲骨文字に目覚め、大学で中国古代哲学を学んだ。高校教師を経て能の世界へ。近著に「野の古典」(紀伊國屋書店)、「身体感覚で『論語』を読みなおす。」(新潮文庫)など。能楽師として活躍しながら、論語などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を全国で開いている。
20年ほど前、奄美大島で教員を務めていた友人との縁で年に数回、来島。滞在中は島内の学校で能楽などを教えていた。今回の訪問はプライベート。
安田さんは「今回来島した縁を機に、また市内の学校などで能楽体験や古典、漢文の授業などを行うことができれば」と話し、白畑さんも「奄美の子どもたちに歴史を身近に感じてもらい、文化を伝える機会になれば」と期待。安田市長は「島内での授業の際はぜひ教育長と見学に行きたい」と答えた。
安田さんは今秋、龍郷町の赤徳小中学校で国語、龍南中学校で音楽の授業の一環として生徒たちへの体験教室などを予定している。