きょう「ベルスーズ奄美」指揮 プロ指揮者の碇山さん(喜界町出身) 奄美市

2022年11月27日

芸能・文化

指揮者の碇山さん

奄美の島唄を基にしたクラシック楽曲「ベルスーズ奄美(奄美の子守歌)」のコンサートが27日、奄美市名瀬の奄美文化センターで開かれる。指揮するのは喜界町出身の碇山隆一郎さん(35)。25日に奄美大島入りしてオーケストラや合唱団員らと練習を行い、公演に向けて「民謡だけではない奄美の音楽文化の発展につながる第一歩としたい」と抱負を語った。

 

碇山さんは喜界町荒木出身。奄美市名瀬の音楽教室でピアノとエレクトーンを学び、静岡県の浜松学芸高等学校で専門的な音楽教育を受けて指揮者を志し東京音楽大学指揮科、同大学大学院修了。2015年に渡独してマンハイム音楽大学やダルムシュタット音楽芸術アカデミーで学び、19年に帰国。指揮者として国内外で活躍している。

 

ベルスーズ奄美は宇検村出身で音楽家の故山畑馨氏が作曲、1974年に旧名瀬市で初公演された全7曲の楽曲。今回は「舟の高舳(ヨイスラ節)」を抜粋して演奏する。

 

本番を前に25日夜はオーケストラのメンバーや唄者と共に会場での練習に臨んだ。碇山さんは「民謡とオーケストラ、合唱も入った大曲。奄美の音楽文化を支えた山畑先生の意思を受け継ぎ、(西洋のオペラとは違う)島唄独特の音を追究したい」と語った。

碇山さんを迎え練習に熱が入るオーケストラメンバーら=25日、奄美市名瀬

実行委員長でコントラバスを担当する城昭久さん(68)は「オーケストラ、指揮者、合唱団もオール奄美での演奏会。奄美初のプロ指揮者である碇山さんをはじめ、世界の舞台で活躍する若手演奏家や唄者にも注目してほしい」と話し、来場を呼び掛けた。

 

コンサートは午後1時半開場、同2時半開演。当日券は一般2800円、高校生以下1800円。