新調した大蛇お披露目も 例祭で伝統の踊り奉納 知名町上平川殿智神社

2022年10月12日

芸能・文化

新調した道具で奉納された上平川の大蛇踊り=10日、知名町上平川

県指定無形民俗文化財の上平川大蛇踊りが旧暦9月15日の10日、知名町上平川の殿智(とぅぬち)神社例祭で奉納された。地域住民が見守る中、3本のさおにつり下げられた9㍍超の大蛇が空中を乱舞した。

 

同神社は約320年前にこの踊りを伝えたとされる幸村政孝(まさこう)(後に幸山と改姓)を祭り神とする。旧暦1、5、9月の各15日に例祭があり、9月は最も盛大に行われる。今年は県と町の補助事業を活用し、保存会が手作りで大蛇と大蛇の保管籠を新調。今例祭が新調した道具のお披露目の場となった。

 

大蛇踊りは、宿を求めて来た美しい女性が大蛇の正体を現したところ、僧が経を上げて退治するというあらすじ。この日は約50人の保存会メンバーが出演や演奏、大蛇の操作で関わり、最後は全員による総踊りで締めくくった。

 

同踊り保存会の西村兼武会長(73)は「大蛇はできるだけ軽くなるように新調。操作しやすくなったこともあり、全体的にいい踊りができたと思う。次の上演に向け、さらに踊りの技術も磨いていきたい」と話した。