本格的な日本画に挑戦 一村に思いはせ絵画教室 県奄美パーク

2022年05月10日

芸能・文化

西村さん(左)の指導で日本画を学ぶ受講生ら=8日、県奄美パーク

晩年を奄美大島で過ごした日本画家の田中一村(1908~77)の作品を展示している県奄美パーク・田中一村記念美術館(奄美市笠利町)で8日、日本画の体験教室があった。受講生は本格的な日本画の道具を使って一村が題材にした奄美の草花を描き、創作活動を楽しんだ。

 

東京芸術大学で日本画を学び、同美術館の初代学芸専門員を務めた西村康博さん(72)が講師として来島。市内外から男女13人が受講した。

 

受講生はまず植物や貝殻など持参したモチーフを注意深く観察し、色紙に筆で輪郭線を描いた。着色には日本画で用いられる水干(すいひ)という粉末の顔料と膠(にかわ)液を使い、少しずつ色を塗り重ねて作品を仕上げていた。

 

大島高校3年生で美術部に所属する岡山志穂さん(17)は「日本画は初めて。普段使っているチューブの絵の具と違って自分で絵の具を練るので水加減が難しい。色の作り方も油絵とは違っていて面白かった」と笑顔で話した。