西位さん、創作のこつ伝授 奄美2世のアニメーター 名瀬でワークショップ

2023年04月23日

芸能・文化

キャラクターの描き方について参加者にアドバイスする西位輝実さん(右)=21日、奄美市名瀬

奄美にルーツを持つアニメーター、西位輝実さん(45)らによる「キャラクターデザインワークショップ」が21日、奄美市名瀬の市民交流センターであった。児童生徒など約50人が参加。身近な素材をアイデアとして取り入れる方法や、キャラクターの描き方を教わった。

 

大阪府で生まれ育った西位さんは、父が瀬戸内町蘇刈出身の奄美2世。幼い頃からアニメや漫画に親しみ、高校卒業後にデザイナー専門学校を経てアニメーターとなった。数々のアニメ作品でキャラクターデザインを担当しており、人気作品「呪術廻戦」では原画制作・総作画監督を務めた。

 

ワークショップはイベント企画などを手掛ける民間団体、さばくりエイト(南琴乃代表)が主催。西位さんと、衣装デザイナーでぬいぐるみ作家のなすかさんが講師を務め、オリジナルのキャラクターを創作するこつを伝授した。

 

お題は「奄美の自然」「魔法」「和装」。参加者たちは三つの要素をすべて取り入れたキャラクターを創作し、奄美の希少生物などをモチーフに作品を描いた。西位さんとなすかさんが各テーブルを回り、顔の輪郭や角度、遠近法の使い方、衣装のしわの表現方法など、一人一人に細かくアドバイスした。       名瀬小5年の川上瑞葉さん(10)は「アニメが大好きで声優を目指しているけど、絵を描くのも好き。デザインに合わせて服を考えるのがすごいと思った」と楽しそうに話した。

 

西位さんは「南国や奄美らしさがでている作品がたくさんあった。日頃から見ているものの素材を知っておくと、デザインを創作するときにも役立つ。プロになろうと思う方がいたらうれしい」と語った。