地域で子ども支援を 第三の居場所「コランネ」開所 徳之島町

2023年04月30日

子ども・教育

協定書を手にする(右から)日本財団の木田悟史部長、高岡秀規徳之島町長、コランネ運営法人の野中涼子理事長=29日、徳之島町井之川

【徳之島総局】地域と子どもたちの交流を通して子どもたちの成長を支援するコミュニティーモデル事業「コランネ」の開所・調印式が29日、活動拠点となる徳之島町井之川の「みらい創りラボ・いのかわ」で開かれた。同様の事業は奄美群島内は5例目。事業に取り組む「親子ネットワークがじゅまるの家」の野中涼子理事長(47)は「一人でも多くの子どもが夢を持って成長できるように支援したい」と事業に懸ける思いを語った。

 

事業は「全ての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育む」という理念の下で日本財団(東京都)が2016年から開設を進めている「子ども第三の居場所」として採択された。「コランネ」は全国で163番目の設置となり県内では6例目。同ラボを拠点として島内の子どもたちの学習支援や各種体験活動に取り組む。

 

調印式には日本財団経営企画広報部の木田悟史部長(45)と高岡秀規町長が出席して野中理事長と協定書を取り交わした。高岡町長は「野中さんは子育て支援など多方面で協力をいただき信頼できる人。今回の調印式も安心して臨めた。今後も連携しながら子どもたちの居場所づくりに努めたい」と協力の意向を示した。

 

日本財団の支援は3年間あり、資金のほか事業運営のノウハウ提供などの伴走支援も行う。木田部長は「野中さんは子育てに関するさまざまな分野で活発に活動している。地域と子どもたちをつなげて子どもたちの成長を支援してほしい」と期待を込めた。

 

「コランネ」は方言で「来らんね(おいでよ)」の意味。野中理事長は「不登校などの問題がある子の居場所というイメージを持たれがちだが、誰もが気軽に立ち寄れる場所。地域の人も遠慮なく遊びに来てほしい」と呼び掛けた。

 

コランネはスタッフ4人を配置して月曜、木曜(午前9時~午後6時)と土曜(午前9時~午後3時)の週3日運営する。ボランティア申し込みや寄付などについての問い合わせは電話0997(82)0660親子ネットワークがじゅまるの家へ。