多様なテーマで探究発表 ヨロン海洋教育フェア 文化・環境・子育て… 与論町

2024年02月03日

子ども・教育

8テーマの発表があったヨロン海洋教育フェア=1月30日、与論町

【沖永良部総局】第4回ヨロン海洋教育フェア(与論町海洋教育推進協議会、町教育委員会主催)は1月30日、与論町砂美地来館であった。島内の児童生徒が個人、グループで与論島の海と暮らしの課題について探究発表。文化継承や環境問題、サトウキビ生産の減少、子育て環境の充実など多様なテーマで要因分析や解決に向けた提案があった。

 

同町の小、中学校では、海と暮らしの課題探究を通して「島だちの力」(自己肯定感、粘り強さ、自己開示力など)を身に付けさせる独自の海洋教育科「ゆんぬ学」を取り入れ、高校の総合的な探究の時間「ゆんぬ」につなげている。フェアは海洋教育を通して探究したことを発信する場で毎年開催。今回は8テーマの発表があった。

 

与論小4年生は「与論の文化を受けつぎ隊」と題して発表。与論十五夜踊の一部を披露したほか、郷土料理「みしじまい(与論島風炊き込みご飯)」の作り方や伝統織物「芭蕉布」の製造工程などを紹介し、「伝統や文化には思いや願いがあることを知り、島をより知ることができた」と話した。

 

茶花小6年生は「与論のタカラ探し!」と題し、伝統行事、料理、自然、ごみ、観光―の5班に分かれてパンフレット作りを行ったことなどを発表。観光班は島の良さを伝えるため、ハイビスカスや満天の星、与論十五夜踊の文化などをパンプレットで紹介した経験を通し、「当たり前にあるものが貴重だと知った」などと感想を語った。

 

発表後、鹿児島大学の藤枝繁特任教授は「小学生の皆さんはまずチャレンジしてみることがスタート。これからもチャレンジを続けてほしい。中高生の皆さんの社会、地域の課題は大学の先生も研究している内容。子どもの視点で大人に説明できているのが素晴らしかった」などと講評した。