天城小でオンライン講演 五輪出場の西見健吉さん

2022年02月23日

子ども・教育

オンラインで講演した西見さん

元レスリングの日本代表で1996年のアトランタオリンピックに出場した西見健吉さん(54)が22日、天城町の天城小学校(折田卓己校長、児童102人)の5、6年生に向け、オンラインで講演した。同町与名間出身の西見さんは自身の小学生時代の思い出や、徳之島にゆかりのあるアスリートなどを紹介。古里の子どもたちへ将来の夢を持つことの大切さを伝えた。

 

西見さんは1967年生まれ。岡前小与名間分校、岡前小、北中を経て鹿児島商工(現樟南高校)へ進学。陸上自衛隊に入隊し、29歳の時にグレコローマンスタイル57㌔級の日本代表としてアトランタオリンピックに出場し、8位入賞を果たした。現在は幹部自衛官。

 

オンライン講演は2学年計36人が受講。西見さんは柔道家の徳三宝(天城町出身)や、大相撲第46代横綱の朝潮太郎(徳之島町出身)など、郷土出身の先人を紹介。自身の歩みについても「つらい時もあったが、島根性で『誰にも負けてたまるか』という思いがあった」と振り返り、「小さい島だが、世界で活躍している先輩がたくさんいる。皆も目標を持って頑張って」と後輩にエールを送った。

 

さらに、2011年の東日本大震災では福島県で救援活動に携わったことや、児童虐待や電車内での殺傷事件などが多発している国内の現状にも触れ、「今年度で自衛官としては定年を迎えるが、ボディーガードの会社の設立を目指している。今後も世のため人のためになる仕事をしたい」と自身の夢を語った。

 

受講した安尾悠樹さん(5年)は「日本選手権で10回も優勝するなんて西見さんはすごい先輩。目標を持って努力することの大切さを教わった。僕はサッカーをしているので、まずは学年で1番うまくなれるよう頑張る」と話した。

質問する児童=22日、天城小