奄美高校生が大賞受賞 かごしま政策アイデアコン
2022年02月19日
子ども・教育
県内外の高校生や大学生が地域経済などに関するデータ利活用のアイデアを競う県の2021年度「かごしまを元気にする学生政策アイデアコンテスト」の最終審査がこのほどあった。県立奄美高校商業科2年生の女子生徒4人グループ「奄美高校商業クラブ」が龍郷町の観光振興策をテーマに発表。本場奄美大島紬を活用した観光プランを提案し大賞に輝いた。
コンテストは、内閣府が運用する地域経済分析システム「RESAS」などの利活用と、データに基づき地域課題を分析できる人材の育成が目的。18年度から開催している。今年度から高校生と大学生の部を統合して審査しており、県内の38組が応募。新型コロナウイルス感染防止対策として、事前に録画したプレゼン動画を審査員が視聴し、審査のみを実施した。
商業クラブメンバーの栄美祐さん、平美空さん、村山雛さん、小松愛夏さんは「つむいで行こう龍郷町!」をテーマに発表した。同町内の観光地の認知度を数値データに基づき説明し、認知度向上策として40代以上の夫婦をターゲットに大島紬を着用してタクシーで町内の名所を周遊する観光プランを提案した。
プランの具体例は、大島紬の着付け体験、西郷隆盛ゆかりの地や大島紬関連事業所の見学、郷土料理を味わい、奄美自然観察の森の散策など。町の助成金でプラン利用を後押しするよう、政策提言も盛り込んだ。
同クラブのメンバーは17日夜、龍郷町役場で同町の官民一体の政策立案機関「たつごうみらい会議」の委員へ観光プランを報告。同クラブの部長を務める栄さんは「4人の仲間で一緒に政策アイデアを企画し、大賞を受賞できていい経験になった。観光プランが実現することで大島紬や龍郷町の魅力を多くの人に発信してもらえれば」と話した。
同町の則敏光副町長は「皆さんのアイデア通りに取り組めば、町の活性化間違いなしだと思った。若い柔軟な発想を活用して、町政の参考にしていきたい」と述べた。