技能検定、奄美群島で初実施 龍郷町・大島養護学校

2018年12月13日

子ども・教育

 

審査員の前で清掃作業を行う受検者=12日、龍郷町の県立大島養護学校体育館

審査員の前で清掃作業を行う受検者=12日、龍郷町の県立大島養護学校体育館

 県主催の特別支援学校技能検定が12日、龍郷町の県立大島養護学校(山口敏親校長、生徒102人)であった。奄美群島では初実施。同校でクリーニングサービスを学ぶ高等部の生徒6人が検定に臨んだ。

 

 検定は生徒の就労意欲や技能の向上とともに、事業所に特別支援学校を知ってもらう目的で年1回開催。2015年度に始まったがこれまで鹿児島市会場のみだった。今年は種子島でも実施した。

 

 検定は①から拭き②水拭き③カーペット清掃④床清掃と机上清掃―の4部門。受検者は清掃用具の点検や清掃中の立て札の用意などの準備から、清掃後の確認まで一連の動作を一つ一つ丁寧に行い、日頃の練習の成果を披露した。

 

 検定では作業の精度、所要時間などを参考に1~10級の認定を受ける。受検した高等部2年の宮村優美さんは「ただきれいにするだけでなく道具をぶつけて壁などを傷つけないようにするのが大切。緊張したが練習通りにできた。検定結果を将来の仕事に役立てたい」と話していた。

 

 検定のため来島した県教育庁特別支援教育室の岡田幸一指導主事は「学校の協力のおかげで無事開催できた。離島の生徒の負担軽減のためにも継続を目指したい」と話した。

 

 同校の濵﨑信一教頭は「検定は生徒の意欲向上につながる。審査員を前にして緊張したと思うが、いつもより集中して受検に挑めていた」と生徒たちの奮闘に目を細めていた。