自然保護や環境教育推進 北海道のトラスト財団と協定 龍郷町

2025年03月27日

子ども・教育

包括連携協定書に調印した竹田泰典町長(左)と草野河畔林トラスト財団の草野貴友理事長=26日、龍郷町役場

龍郷町と北海道の公益財団法人草野河畔林トラスト財団(草野貴友理事長)は26日、自然保護や環境教育に関わる包括連携協定を締結した。同町が取り組む教育民泊「かんもーれ!たつごう民泊」を活用した児童らの交流や両地域の自然保護活動の推進を図る。

 

同財団は1995年設立。住民が主体となり景勝地や歴史的建造物などを買い取り管理する「ナショナル・トラスト運動」を展開しており、道内の河畔林を中心に自然保護活動に取り組んでいる。次世代のリーダーを育てる環境教育の普及にも力を入れている。

 

連携協定は、同財団が昨年7月に奄美大島で自然環境教育ツアーを実施し、同町の教育民泊を利用したことが縁。参加した小学5、6年生24人が3泊4日の日程で町内の受け入れ家庭に滞在し、地域の豊かな自然や伝統文化を体験した。

 

相互の連携により両地域の自然や文化、歴史、伝統を発信し持続可能な自然環境の保全を行うことが目的。具体的な内容は▽環境教育の普及啓発▽同町の教育民泊の推進▽環境の調査・研究・保護活動の推進―など。有効期間は5年間で、それ以後は申し出がない限り1年ごとの更新となる。

 

協定書には竹田泰典町長と草野理事長が調印。竹田町長は「北海道の皆さんと交流できるのは素晴しいこと。それぞれの地域の子どもたちが誇りに思えるような、持続可能な(自然環境の)保存を展開できれば」と話した。

 

同財団が自治体と連携協定を結ぶのは今回が初めて。草野理事長は「龍郷町は伝統文化や自然環境、歴史が素晴しい。お互い末長く小学生が交流できる」と期待を込めた。今年も7月下旬から8月上旬にかけて同町でツアーを実施予定で、道内で児童の参加者を募っている。