DX促進で連携強化 コウズ社と発信力の底上げ図る AIサービスを本格運用 徳之島町

2023年07月21日

政治・行政

協定書を手にするコウズの浜野耕一代表(左)と徳之島町の高岡秀規町長=20日、同町役場

【徳之島総局】徳之島町は20日、デジタル技術の活用推進による企業の変革や改善(DX=デジタル・トランスフォーメーション)を目的とした包括連携協定をIT企業のコウズ(本社大阪市、浜野耕一代表取締役)と結んだ。同社との協定締結は今年1月に続き2回目。同社のAI(人工知能)サービスの導入、町と地元企業の人材育成などの分野で連携を深め、町全体の競争力と発信力の底上げを図る。

 

同社は2006年設立。ウェブマーケティングを活用したホームページの制作や更新、コンサルティングなどのサービスを提供している。17年にグループ会社「グローバライズコーポレーション」の本社を大阪から奄美市笠利町へ移転。昨年9月に奄美市と、今年1月に徳之島町と連携協定を結んだ。

 

20日、町役場であった締結式には浜野代表、高岡秀規町長ら計6人が出席した。協定の内容は▽ホームページやSNS(インターネット交流サイト)を活用した町の情報発信の最適化▽商工会、地元事業者のDX支援▽人材の交流・育成―など5項目。併せて町公式ホームページの運用で実証実験を行ってきた同社のAIサービスを本格導入するための契約も結んだ。同サービスの導入は全国自治体で初めて。

 

DX推進は第6次町総合計画の重点の一つ。高岡町長は「ホームページから有用な情報が得られるようになったが、情報を分析して活用するノウハウは不足している。協定を通して町職員や地元企業の競争力、企画力の向上を図りたい」と同社との連携に期待を込めた。

 

同社は組織、企業のDX推進を評価、支援する「DXマーク認証制度」の支援事業者に認定されており、今後は町や町内事業所のDXマーク認証を支援する方針。浜野代表は「協定で与えられた課題を一つ一つ着実に解決して結果を出したい。ICT(情報通信技術)を活用すれば奄美群島全体を元気にできるという成功モデルにできれば」と語った。