ボーリング調査始まる 瀬戸内町須手、海上に台船 九州防衛局

2023年11月28日

政治・行政

ボーリング調査のため須手地区の海上に配置されたスパット台船。台船上には掘削のためのやぐらも=27日、瀬戸内町手安の須手地区

防衛省が自衛隊の物資輸送の拠点として新たに整備を計画している港湾施設の適地検討に関連し、地質の強度などを確認するボーリング調査が27日、瀬戸内町須手地区で始まった。同地区の海上15カ所、陸上3カ所で合計18本のボーリング調査が行われる。県が調査を許可した期間は1月31日まで。27日は海上に調査用のスパット台船1基が配置され、警戒船として配備された瀬戸内漁業協同組合の小型船が、付近を航行する船舶への注意喚起などを行っていた。

 

九州防衛局は地元への説明や漁協の同意を経て、10月10、23、30日の3回に分け調査に伴う各種許可を県へ申請。県は船舶の航行や港湾、海岸の利用に支障がないかなどを確認した上で同意、許可した。九州防衛局は当初、10月下旬から12月にかけての調査を予定していた。開始時期のずれについて同局は「県において法令等の要件に合致しているか、照らし合わせて審査をされた結果と考えている」とした。

 

須手地区では、現況の環境把握を目的とした各季節のアセスメントや有識者ヒアリングなどの「環境調査」も実施される。九州防衛局は環境調査について「来年1月から約1年間かけて調査する予定」としている。