島内産食材の可能性探る 名店シェフ招き試食会 伊仙町

2023年02月24日

政治・行政

 

食材を選び出す脇屋さん(左)と菰田さん(右)=
20日、伊仙町のほーらい館

【徳之島総局】伊仙町未来創生課が推進するふるさとレストランプロジェクト「伊仙町シェフツアー」が20日、同町の徳之島交流ひろば「ほーらい館」であった。主にふるさと納税の返礼品を提供している生産者約20人が参加。関東の料理店で腕を振るうシェフ2人が島内産食材で作った料理の試食などを通して、島内産食材の可能性を探った。

 

プロジェクトはふるさと納税事業の一環で、今回が7回目。著名な料理人を招いて生産現場を視察してもらい、販路の拡大や新たな名産品の開発につなげるほか、調理や試食を通して生産者自身が食材の魅力や可能性を再確認するのが目的。

 

今回は関東の料理店オーナーシェフ脇屋友詞さん(64)と菰田欣也さん(55)の2氏が来島。生産者が持ち寄ったさまざまな食材を使用し、調理を開始。約30分で五つのメニューを完成させた。

 

参加者はめったに味わえない名店の味を試食で堪能。キクラゲを提供した佐多はつみさん(72)は「一流シェフに素材の良さを認めてもらえ、自信が持てた」と笑顔を見せた。

 

脇屋さんは「これだけ多彩な食材があることに驚いた。ニンニクやキクラゲなどがうまく活用できそう」と講評。菰田さんは「生産者から直接話を聞ける貴重な体験だった」と交流を振り返った。

 

未来創生課の佐平勝秀課長(42)は「消費者のニーズを的確に捉え生産者の意識啓発を図るのも狙いの一つ。生産者に両シェフのお店に行ってもらい、自分たちが作った食材がどのように活用されているかを知る機会もつくりたい」と今後の構想を語った。