火の元、気を付けて 一日消防長に轟木さん 大島地区消防組合

2023年11月10日

政治・行政

買い物客に啓発チラシを配布する一日消防長の轟木美来さん(左)=9日、奄美市名瀬

秋の全国火災予防運動(9~15日)初日の9日、大島地区消防組合消防本部(荒田省三消防長)はフリーアナウンサーで防災士の轟木美来さん(26)=龍郷町=を一日消防長に任命した。轟木さんは同本部での辞令交付後、奄美市名瀬のスーパーで消火設備の確認や、買い物客らに住宅防火やたばこ火災防止の啓発チラシを配り「火災予防運動中です」などと呼び掛けた。

 

轟木さんは学生時代の2019年7月の県本土での豪雨発生時に避難を経験。「若いのに何もできない」という苦しさから防災に興味を持った。22年に「離島の消防団に入りたい」と奄美大島に移住。救急隊が現場に到着するまでの応急手当てなどを担うFR(ファーストレスポンダー)隊がある龍郷町の消防団を選んだ。防災士やフリーアナウンサーとして、島内外で防災イベントの企画や運営、司会などを務める。

 

轟木さんは「火災が発生すると自分だけでなく、家族や家などを一瞬で失う。火の取り扱いには十分に気を付けて。IH(電磁誘導加熱)でも油断せずに」と呼び掛けた。

 

同本部によると今年の管内10月末時点の火災発生件数は18件。内訳は建物7件、車両3件など。負傷者は1人で死者は発生していない。

 

同日、奄美市消防団も消防車5台で市内を回り、住宅用火災警報器設置などを呼び掛けた。