本場のカレーを子どもたちに インド・ネパール料理店が無償提供 奄美市名瀬

2022年07月11日

地域

料理長のサプコタさん(右)と本場のカレーを味わう子どもたち=9日、奄美市名瀬

奄美市名瀬の飲食店「本場インド・ネパール料理ドゥルガダイニング」は9日、地域の若者などを支援する「居場所づくり支援事業Um(うむ)」(原田さおり代表)=同市名瀬=を利用している子どもたち約30人に、無償でカレーを提供した。地域貢献の一環として同店料理長のサプコタ・プレムラルさん(42)が企画し、奄美大島青年会議所(JC)が協力。子どもたちはカレーをおいしそうにほおばり、本場の味を堪能した。

 

ネパール出身のサプコタさんは日本在住12年目。東京都で暮らしていたが、2019年に家族で奄美大島に移住し同店をオープンした。「奄美は自然や食べ物、人の温かさがネパールと似ていて気に入った」とサプコタさん。店では奄美の食材を生かしたメニューも提供している。

 

この日用意した料理は、キーマカレー、チキンカレー、タンドリーチキンなど6種類。ひよこ豆をカレー粉で味付けした「チャナマサラ」は栄養が豊富で、ネパールでは子どもたちが力をつけるために食べているという。

 

スパイスのきいた本場のカレーを初めて味わった子どもたちは「おいしい!」と大満足。朝日小6年の安山希空さん(11)は「ナンがもちもちしていて、チキンが軟らかくておいしかった」と感想を話した。

 

サプコタさんは「子どものころ貧しくて食べるのに苦労したから、今の子どもたちには困ってほしくない」と話し、「これからも2、3カ月に1回くらい(無償提供を)やっていきたい。子どもたちにおいしいカレーを食べてほしい」と笑顔を見せた。