「龍郷ファン」づくりへ 地域課題解決で共同体設立

2022年03月30日

地域

「龍郷町地域課題解決コミュニティ」立ち上げの説明で、町役場を訪問した大学生ら=29日、同町

龍郷町の地域活性化などを目的とした島外の大学生による「龍郷町地域課題解決コミュニティ」が近く発足する。昨年、奄美大島に来島し、同町が好きになったという横浜国立大の学生らが発起人となって、インターネット交流サイト(SNS)などで賛同する仲間を募った。メンバーは、龍郷町やコミュニティ活動に興味・関心のある若い世代と、町とのつながりを設け、地域課題の解決につなげたり、島外への魅力発信に取り組む。29日は町役場を訪問し、則敏光副町長らに活動内容を説明、協力も求めた。

 

コミュニティの理念は「将来世代(若者)と龍郷町の協働を生み出し、町の課題解決に挑戦する」。

 

具体的には「地域課題の解消」「地方創生」といったテーマの活動に興味のある若者らに参加してもらい、活動内容や、活動を通して町の魅力などをSNSで発信。主にメンバーと同世代の「龍郷町ファン」づくりにつなげ、観光や移住促進の呼び水にしたい考え。

 

コミュニティの立ち上げに取り組んでいるのは、島出身者を含む6大学13人の学生ら。うち9人が27~30日の日程で来島、フィールドワークを通じて改めて町の魅力や課題を探り、今後取り組むプロジェクトなどを検討している。

 

29日に町役場を訪問した学生らは「大島紬など町の伝統や文化の保存、継承に関心がある。この活動を通して役に立てれば」「将来の選択肢である大学進学について、島内に大学がない地元の子たちがイメージできるよう、中高生と大学生の交流機会をつくれないか」などと、検討中のプロジェクトや、活動への思いを話した。

 

町職員とも意見交換し、町に関する情報提供や、情報発信の面での協力を依頼した。

 

則副町長は「島外の学生らが自発的に、こうした活動をしてくれるのは大変ありがたい。町が元気になるような若い学生たちの斬新なアイデアを期待している」と活動を歓迎した。