ただいま、おかえり、またね 混雑ピーク、GW後半へ 奄美空港

2023年05月04日

地域

上り、下り便とも多くの利用客で混雑した奄美空港=3日、奄美市笠利町

「ただいま」「おかえり」「ばいばい」「またね」―。ゴールデンウイーク(GW)後半の5連休がスタートした3日、奄美市笠利町の奄美空港は観光客や帰省客と送迎の人らで混雑した。日本航空(JAL)によると、奄美群島発着路線のGW期間の日別予約率は、3日が上り(90・1%)、下り(92・0%)ともピーク。空港の航空各社のカウンターや保安検査場には待機の列ができた。レンタカー送迎車の乗り場も一時混雑した。

 

到着ロビーでは、迎えの家族との再会を喜ぶ姿や、たくさんの荷物をカートに乗せ送迎車へ向かう観光客が多く見られた。東京都から2泊3日の団体旅行で奄美大島を訪れた五味田福子さん(55)は「地元の食べ物や美しい海が楽しみ」と話し、目的地に向かった。

一方、出発ロビーは午後2時から同3時ごろにかけて利用客が集中。保安検査場前には長い列ができた。空席待ちの呼び出し放送や、搭乗客を探す空港係員の声が響くなど、慌ただしさが増す場面もあった。

 

家族4人で初めて奄美大島を訪れた女性は、2泊3日の滞在を終え鹿児島市の自宅へ。「島内のどこへ行っても海がきれいで驚いた。混雑は感じなかったが、(乳幼児の)おむつを替える所や授乳場所がなく困った」と振り返った。

 

奄美小学校3年の辻原優愛さん(8)は見送りの父と別れ、一人で祖父母の待つ喜界島へ。「いとこと遊ぶのが楽しみ」と笑顔で出発ロビーへ。

 

空港内唯一の飲食店は正午から午後3時ごろまで入店待ちの客が途絶えることなく、スタッフは対応に追われた。「『昼食は空港で』と思っていたが、想像以上の混雑で搭乗までに食事できそうもない」と話す観光客も。飲食店のスタッフは「忙しい日が続く。出発間際は混雑するので、時間に余裕を持って来店してもらえたら」と話した。

 

JALによると、4月21日時点の奄美群島発着路線総予約数は前年比114・6%。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と比較すると、84・6%まで戻っている。