まん延防止措置、延長要請 塩田知事、対象区域は検討

2022年02月16日

地域

まん延防止等重点措置の延長を国に要請し、全国知事会のウェブ会議で県内の新型コロナ感染状況を説明した塩田知事=15日、鹿児島市の県庁

県は15日、新型コロナウイルス対策で今月20日が期限の「まん延防止等重点措置」の延長を国に要請した。塩田康一知事は県内の感染状況を踏まえ「解除できる状況ではない」と説明。新たな期限は政府が決定するが、県は3月6日か同13日までの延長を視野に、措置の対象区域などについて検討を進める。

 

「まん延防止等重点措置」は奄美群島を含む県内全域を対象に1月27日から適用されている。年明けから感染者が急増した奄美大島5市町村に対しては、1月8日に県独自の緊急事態宣言を発令。当初は2週間の予定で同11日に始まった島内飲食店への営業時間短縮要請は、宣言の継続やまん延防止措置の新たな適用に伴って1カ月以上続いている。

 

報道陣の取材に塩田知事は「新規感染者数が高止まりし、病床使用率も5割前後で推移している。中等症患者も増え、死者も連日確認されている」と延長要請の理由を述べた。延長が決まった際の対応については「感染者の多いところもあれば、ほぼないところもある。各地域の状況を見極めて考えたい」と話し、対象区域の見直しを示唆した。

 

同日は全国知事会の第33回新型コロナ緊急対策本部のウェブ会議もあり、塩田知事が県内の感染状況や対策について説明。高齢者施設などでの感染対策強化を図るため、検査キットの確保、配布を国に求めた。

 

県の感染拡大警戒基準は現在「レベル2」。13日時点で▽最大確保病床の使用率▽人口10万人当たりの療養者数▽直近1週間のPCR陽性率▽直近1週間・人口10万人当たりの新規陽性者数―の四つの指標で「レベル3」相当となっている。