クルーズ船寄港14回 旅客数は前年度上回る1万3千人 24年度名瀬港
2025年04月05日
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名瀬港に初寄港した約8万2千トンのクルーズ船「ノールダム」=3月5日、奄美市名瀬
2024年度、奄美市の名瀬港へのクルーズ船寄港数は前年度より5回少ない14回だった。総旅客数は1万3163人で前年度より1794人増えた。寄港回数は減ったものの、2千人前後の旅客を乗せた大型外国クルーズ船の寄港が24年度は計5回あったため、総旅客数は前年度を上回った。
市紬観光課によると、24年度に名瀬港へ寄港したクルーズ船は国内船が4回、外国船が10回だった。
3月に各1回寄港した「ノールダム」(約8万2千トン、オランダ船籍)と「ノルウェージャン・スカイ」(約7万7千トン、バハマ船籍)、11、12、3月に計3回寄港した「ノルウェージャン・スピリット」(約7万6千トン、同)は、いずれも2千人前後の旅客が乗船していた。
月別では3月が6回で最も多く、5月2回、4、6、8、11、12、1月が各1回だった。3月は悪天候の影響で寄港中止も2回あった。
過去5年間の名瀬港への寄港実績は、コロナ禍が回復に向かった22年度は国内船の「にっぽん丸」「ぱしふぃっくびいなす」を中心に計11回(総旅客数3510人)。20、21年度はコロナ禍の影響でゼロ。コロナ禍以前の19年度は20回(同1万7118人)だった。
同課によると、大型クルーズ船の寄港時はバスやタクシーといった2次交通の不足に加え、外国語対応や、一部の店舗に客が集中して混雑するなどの課題があるという。
同課の担当者は「24年度は行政、民間に加え、大型クルーズ船寄港時は金久中生徒や大島高、奄美高の英語部員ら地元の学生たちも協力し、旅行者をもてなしてくれた。今後も地元と旅行者がつながり、地域が元気になるような取り組みを官民で進めていければ」と話した。
25年度は4日時点(4月予定分のみ)で4回のクルーズ船の寄港が予定されている。