44年間お疲れさま 「奄美初のエスカレーター」現役引退 徳之島町「ダイマル」
2025年04月05日
地域

リニューアル工事を控える奄美群島初のエスカレーター=4日、徳之島町亀津の「ダイマル」
徳之島町亀津の総合スーパー「ダイマル」(株式会社義村商店)のエスカレーター2基が8日からリニューアル工事に入る。2基は1981年に「大丸デパート」として店が増築された際に奄美群島で初めて導入されたエスカレーター。一躍脚光を浴び、時代とともに現役を去る「立役者」に、同社は「44年間お疲れさま」と労をねぎらっている。

エスカレーター導入を記念して、1981年10月14日付の南海日日新聞に掲載された広告
義村商店は1947年創業。「ダイマル」の現在の店舗は73年に建設され、81年に4階まで増築。群島初の「動く階段」の登場に、島民の中には「奄美大島から来た修学旅行生が徳之島で初めてエスカレーターを見て何度も乗り降りしていた」「珍しくて何回も乗った」と語る人々もおり、徳之島の昭和の時代を彩った。
一昨年、交換する部品が無くなったことで同社は2基のリニューアルを決断。義村浩平副社長(36)は「時代とともにいろいろな人の思いを乗せて来たエスカレーター。ありがとうという気持ち」と話している。
工事は8日に始まり19日に完了予定。同社は「期間中はエレベーターのご利用を」と呼び掛けている。