伊仙町でクラスター104人 発表時人数で過去最多 新型コロナ

2022年05月07日

地域

    県と鹿児島市は6日、新たに521人の新型コロナウイルス感染者を確認したと発表した。県は伊仙町であったスポーツイベントで新たなクラスター(感染者集団)が発生したと公表。発表時の人数としては県内で過去最多となる104人(6日までの累計)の感染が確認されている。奄美でのクラスター認定は4月22日の和泊町(高齢者施設)以来。

 

県によると、クラスターが発生した伊仙町のイベントは4月下旬に町内の体育館内で行われた。換気や黙食が一部不十分だったという。感染者の内訳はイベント参加者71人と参加者の親族33人。年代別でみると、10歳未満5人、10代68人、20代4人、30代10人、40代14人、50代1人、60代2人。居住地別では伊仙町46人、徳之島町23人、和泊町13人、天城町10人、与論町7人、知名町5人となっている。

 

県はイベント参加者の把握ができていることから、感染が不特定多数に広がる可能性は現時点で低いとみている。6日までに関係者の検査を約260件実施しており、今後は必要に応じて検査を行う。

 

また、6日に発表があった新規感染者のうち、奄美群島在住者は1市8町の計66人。市町別では、伊仙町24人(10歳未満から50代の男女)、奄美市13人(10歳未満から80代の男女)、徳之島町13人(10歳未満から60代の男女)、龍郷町5人(10歳未満から70代の男女)、天城町5人(10代と40代の女性)、和泊町2人(40代男性と60代女性)、知名町2人(40代女性)、瀬戸内町1人(50代女性)、与論町1人(40代男性)。

 

新規感染者が多かった県内自治体は鹿児島市336人、鹿屋市22人、霧島市13人など。県外は11人だった。同日はいちき串木野市の高齢者施設と湧水町の医療機関でも新たにクラスター発生が認定された。

 

県はこのほか、県環境保健センターによるゲノム解析の結果、オミクロン株の派生型でより感染力が強いとされる「BA・2」の感染が新たに78例確定したと発表。累計で304例となった。変異株スクリーニング検査(4月29日~5月5日)では、オミクロン株の可能性があると判明した308件のうち、BA・2疑いが269件(87・3%)だった。

 

感染者の累計は6万7568人。5日現在、医療機関に169人が入院し、763人が宿泊療養、3368人が自宅待機している。重症者は3人で、酸素投与が必要な中等症者は28人。また県は6日、感染者1人が死亡したと発表し、死者の累計は185人となった。