個性豊かな模様に染色 親子が草木染め体験 奄美パーク

2022年08月22日

地域

藍染めを体験する親子=21日、奄美市笠利町の県奄美パーク

奄美市笠利町の県奄美パークは21日、親子向けの草木染め体験イベントを開いた。小中学生と保護者24人が参加し、自然の素材を生かした染色技法を学んだ。

 

イベントは、身近な植物を材料にする草木染めの魅力を知ってもらおうと、同パークが毎年開催している。講師は一般社団法人「Amamiしま作捌繰(さばくり)」(奄美市笠利町)の染職人、植田正輝さん(71)らが務めた。

 

参加者らは▽草木の調達・煮出し▽染め▽色の定着▽乾燥▽海水につけて仕上げ―の行程を体験。染料はフクギと藍の2種類で、フクギは同パーク内に生えているものを一部使用した。 染色したのは無地のハンカチやトートバッグ、各自持ち寄った布製品など。参加者らは布をひもで縛って染料に漬けたり、葉の上から染料を吹きかけたりして、黄色と藍色を組み合わせた模様で個性豊かな作品を仕上げていた。

 

小宿小3年の片野田優海さん(9)は「デザインを考えたり色を付けるのが楽しかった。思った通りの柄になった」と出来栄えに満足した様子。母の典子さん(40)は「子どもと一緒にどんな作品ができるか想像するのが楽しい」と笑顔で話した。

 

植田さんは「子どもたちは、大人にはない自由な発想で染めていた。植物によって色に違いがあり、自然にはいろんなものがそろっていることを知ってもらえれば」と語った。