台風延泊中に特産マンゴー 総文祭生徒を元気づけ 奄美市と龍郷町

2023年08月04日

地域

奄美市地域おこし協力隊の宮田夏弥さん(左)からマンゴーを受け取る釧路江南高校和太鼓部の小野渚咲さん=3日、奄美市名瀬

台風6号の影響で奄美大島に足止めを余儀なくされている第47回全国高校総合文化祭(2023かごしま総文)の郷土芸能部門への参加生徒らを元気づけようと、奄美市と龍郷町は地元特産のマンゴーを寄贈した。初めてマンゴーを食べるという生徒もおり、予定外の延泊を強いられる中でのプレゼントに感謝した。

 

奄美市は、生産者からマンゴー76キロを購入。市内の宿泊施設などに滞在している37校の生徒に、2、3の両日、2キロずつ届けた。

 

3日は名瀬長浜町のホテルで、北海道の道立釧路江南高校和太鼓部部員23人にプレゼント。部長で3年の小野渚咲さん(18)は「これまでマンゴーは食べたことがなく、楽しみ」と話し、「北海道では台風による災害や影響はほとんどなく、いろんな面で初めての経験。ストレスもたまる中でマンゴーをいただき、本当にありがたい」と感謝した。

 

竹田泰典龍郷町長(左)からマンゴーを受け取る秀岳館高校和太鼓部員=3日、龍郷町

龍郷町では竹田泰典町長が4校の宿泊先を訪れ、合計38箱(各2個入り)を届けた。

寄贈したマンゴーは、町が台風などの影響で出荷できない農家から買い取ったもの。同町赤尾木の宿泊施設では、熊本県の私立秀岳館高校和太鼓部の部員に「町内に宿泊してもらい感謝している」と伝え、地域の歴史や文化を紹介した。

 

部長で3年の和久田虎輝さん(17)は「奄美では人の温かさを実感する場面が多かった。強風や停電も貴重な経験」と笑顔。

 

前田千秋顧問(66)も「(龍郷町などと)今後も交流は続けたい」と語った。

 

釧路江南高校と秀岳館高校の部員は3日午後、空路で奄美を出発した。