奄美、1月の感染者993人 コロナ、オミ株で爆発的拡大

2022年02月03日

地域

 鹿児島県で1月に確認された新型コロナウイルスの新規感染者は7324人で、前月(19人)の385倍となった。うち奄美群島在住者は前月(17人)比58倍の993人と4桁に迫った。会食機会が増える年末年始にオミクロン株の市中感染が重なったとみられ、これまでと比較にならない速度と爆発力で感染が急拡大した。奄美は8日をピークに減少傾向を見せたが、県全体では下旬から500人を超える日が続き、23件のクラスター(感染者集団)も発生した。

 

奄美12市町村のうち、天城町を除く11市町村で感染者が確認された。自治体別では▽奄美市766人▽大和村11人▽宇検村8人▽瀬戸内町53人▽龍郷町106人▽喜界町1人▽徳之島町35人▽伊仙町3人▽和泊町4人▽知名町3人▽与論町3人。クラスター発生はなかった。

 

約3カ月間、感染発表が無かった奄美大島では2日以降、8日の99人をピークに31日まで感染者の確認が毎日続いた。奄美の自治体で唯一、感染者が出ていなかった宇検村でも確認されたことで、8日と9日には島内5市町村すべてで感染者が確認された。

 

これを受けて県は8日、奄美大島を対象に独自の緊急事態宣言を発令。飲食店に対しては、酒類提供も不可とする営業時間短縮を要請した。

 

徳之島では7日以降、人口規模の大きい徳之島町を中心に感染発表が続いた。昨年12月半ば以降に感染者が確認された沖永良部島(前月11人)と与論島(同6人)は、1桁台にとどまった。

 

年代別では20代が189人と最多で、50代144人、40代141人、10代140人と続いた。10歳未満は105人、90歳以上は15人いた。1日ごとの推移をみると、上旬に多数を占めた10代や20代の若者層から、家庭内感染などで徐々に全年代へ広がった。

 

県全体でみると、月の前半は奄美群島の感染者が全感染者数の5~7割を占めたが、中旬以降は鹿児島市など県本土で急拡大した。19日に昨年8月を上回る256人と過去最多を更新すると、28日には630人に達した。