奄美群島「西郷どん」関連焼酎が好調

2018年01月18日

地域

特設の「西郷どん」特集コーナーに並ぶ奄美黒糖焼酎=16日、龍郷町

特設の「西郷どん」特集コーナーに並ぶ奄美黒糖焼酎=16日、龍郷町

 NHK大河ドラマ「西郷どん」の放送を記念して奄美大島や徳之島、沖永良部島で発売された黒糖焼酎の売り上げが好調だ。西郷隆盛は生涯2度、奄美群島で暮らすなど奄美にもゆかりの深い人物。これからドラマの奄美ロケも見込まれているだけに、黒糖焼酎メーカーの期待も高まっている。

 

 「西郷どん」関連の黒糖焼酎を販売しているのは現在、奄美大島開運酒造=宇検村=(愛加那、720ミリリットル、アルコール度数25度)、渡酒造=奄美市名瀬=(愛加那、500ミリリットル、同18度)、町田酒造=龍郷町=(愛加那ボトル、300ミリリットル、同25度)、奄美酒類=徳之島町=(SEGODON&TSUN、500ミリリットル、同25度)、沖永良部酒造=和泊町=(西郷南洲、720ミリリットル、同35度)など。

 

 龍郷町の大型量販店ビッグⅡ酒類コーナーには、「西郷どん」関連黒糖焼酎の特設コーナーが年明けに設置された。企画した渡酒造の大山隆盛さんは「黒糖焼酎を盛り上げようと設置をお願いした。西郷を支えた愛加那が登場する奄美編はこれから。ラベルと味わいに島の女性の強さを表現した自社商品の『愛加那』も今後に期待したい」と話した。

 

 奄美酒類の「SEGODON&TSUN」は高崎酒造㈱(本社・西之表市)と共同で県内限定焼酎として企画。ラベル名のTSUNは西郷の愛犬ツンをもじったもので、デザインにも加えた。いずれも3年以上貯蔵した原酒を使用し、同じデザインの奄美黒糖焼酎と芋焼酎がある。昨年末の発売開始以来、出荷も好調に推移。徳之島町ふるさと納税の返礼品としても活用されている。

 

 奄美酒類の乾眞一郎代表取締役は「3300本の限定発売だが、すでに1500本を出荷した。芋と黒糖2種類の焼酎をセットにして販売している店舗もあるようだ。これからドラマは奄美が登場するシーンも増える。追加注文に期待したい」と声を弾ませた。

 

 沖永良部酒造の「西郷南洲」は奄美黒糖焼酎の新製品。アルコール度数は西郷にちなんで35度にした。徳田英輔取締役は「放送開始から島内外から順調に問い合わせをいただいている。ドラマのこれからの盛り上がりにも期待したい。新商品を通じて、沖永良部島と西郷隆盛の関わりや、奄美黒糖焼酎の魅力を広めていきたい」と力を込めた。