屋鈍に2万球の光の世界 「花」と「光」で地域に活気を 宇検村

2022年12月25日

地域

点灯を喜ぶ村上真唯代表(手前左)ら=20日、宇検村

宇検村の屋鈍集落が華やかな光に包まれる―。

 

任意団体「屋鈍をお花と光で盛りあげ隊」(村上真唯代表)は20日、同村屋鈍の宿泊施設「シーサイドハウス」から集落内の「観光農園&ガーデン」一帯を飾るイルミネーションの点灯を始めた。約2万球のソーラーライトが幻想的な世界を演出している。

 

同団体は、奄美の自然をモチーフにハンドメイドの土産品を製造・販売するLily Tiara(リリーティアラ)代表の村上さん(34)=屋鈍=を中心に、コロナ禍で落ち込む集落を「花」と「光」で明るく彩り、活気付けることを目的に活動している。

 

イルミネーションプロジェクトは、同村企画提案型事業の補助金を活用。栃木県出身の村上さんが、日本三大イルミネーションに選ばれた「あしかがフラワーパーク」=同県足利市=での勤務経験を生かし、夏ごろから団体メンバーの富春治・江都子夫妻の所有地などで装飾作業に着手した。

 

現在、「シーサイドハウス」「サンタクロースの家(住宅)」「ガジュマルの木」「観光農園&ガーデン」の集落内4カ所を巡る散策コースが完成しており、地域住民らからは、新たな観光スポットとしての期待も高まっている。

 

点灯を心待ちにしていたという前田勇生さん(12)=屋鈍=は「光が広がっていてきれい。集落の夜道はとても暗く、明かりがあると、安心や防犯にもつながると思う」と話した。

 

村上さんは「将来、農園&ガーデンで育てたハーブやフルーツなどを使い、来訪者に〝おもてなし〟ができるようにしたい。集落に四季折々の花や温かな光があふれ、住民や観光客らの心を癒やす『憩いの場』になることを願う」と語った。

 

イルミネーションは夜間自動点灯(日没後~日の出前)。来訪者に▽静かに鑑賞▽車の乗り入れ禁止(海岸駐車場を利用)▽子どもは保護者同伴―の協力を求めている。