恒久平和への努力誓う 504柱、み霊を慰め 知名町平和の塔献花祭

2022年11月12日

地域

平和の塔に献花する参列者=11日、知名町

【沖永良部総局】知名町の2022年度平和の塔献花祭は11日、同町の大山野営場であった。同町の遺族会や町内の児童、各種団体代表ら61人が参列。戦争で犠牲となった504柱のみ霊を慰め、恒久平和への努力を誓った。

 

今井力夫町長は「献花祭をもとに、新たに平和に対する決意を持ち、次の世代に素晴らしい日本の国、平和な知名町を引き継いでいくためにまい進していかなければならないのを痛感している」と式辞。

 

遺族会の名間武忠会長は「平和の塔は1992年8月の竣工から30年の節目に当たる。二度と戦争を繰り返してはならない決意を後世に伝えるとともに、恒久平和を願うシンボル。戦争の悲劇を繰り返さないためにも、その記憶を風化させることなく次の世代に伝えたい」と述べた。

 

児童を代表して谷山琥音君(下平川小6年)が作文を朗読。日本各地の戦争遺跡や資料館などで戦争の恐ろしさや悲惨さを感じたことを振り返り、「私たち若い世代が戦争のことをよく知り後世に語り継ぐことができれば、戦争がなくなるのではないか。自分に何ができるかを考え続けていきたい。その第一歩として戦争について知ることから始めたい」と語った。

 

献花では参列者一人一人が白菊を供え、手を合わせた。周囲の石碑に刻まれた犠牲者の名前を指でなぞるなどして確認する参列者の姿もあった。