持続可能な島実現へ 脱炭素で推進協が初会合 沖永良部島

2022年10月22日

地域

脱炭素社会の実現に向け、初会合を開いた「ゼロカーボンおきのえらぶ推進協議会」=20日、知名町

沖永良部島2町の脱炭素社会実現に向けたゼロカーボンおきのえらぶ推進協議会(会長・今井力夫知名町長)の初会合は20日、知名町フローラル館であった。ウェブ会議システムを使ったリモート出席も含めて委員ら38人が出席。脱炭素社会の実現に向け、協議会の役割や今後の方向性などを確認した。委員からは「住民を巻き込んだ事業実施を」「生態系への配慮も」などの意見があった。

 

協議会は、和泊、知名両町が環境省の「脱炭素先行地域」に選定されたことを受け、離島モデルの推進組織として発足。委員はこの日参集した和泊、知名両町、県、環境省、共同提案者の各法人、事業支援民間企業に、地元の関係民間企業や住民代表、学識関係者などを加えて構成する予定だ。

 

開会あいさつで、今井会長は「事業が成功するか不安はあるが、世界の動きにわれわれも参加して、関係している企業、各種団体の能力を掛け合わすことで、大きな仕事を成し得るのではないか。きょうが本当の第一歩。皆さんとこれからの時代の在り方を一緒に考えていければ」と呼び掛けた。

 

知名町企画振興課地球温暖化対策専門職の乾大樹さんが両町で脱炭素社会づくりに取り組む背景と現状認識、これまでの取り組みを説明。恵まれた自然環境を生かした暮らし、台風などの災害リスク、急速な人口減少、地球温暖化がもたらす影響などを背景に、「『ゼロカーボンアイランドおきのえらぶ』は子や孫が誇れる豊かな島を手渡すための持続可能な島、まちづくりを実現するため、脱炭素と島の課題を共に解決する取り組み」と強調した。

 

委員からは住民への浸透度、既存電力会社との交渉状況、再エネ施設整備における生態系への配慮などについて意見や質問があった。

 

次回会合は23年2月に予定。23年度以降も年2回ペースで行うとした。