新型ワクチン本格化 オミクロン対応、奄美でも 23日、与論町皮切り

2022年09月29日

地域

 新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した新しいワクチンの接種事業が20日、全国各地で始まった。奄美群島12市町村では23日の与論町を皮切りに、ほとんどの自治体で4回目を接種していない60歳以上の住民や基礎疾患のある人らを優先者とし、先行してスタートする。発送済みの地域を除き、各自治体では10月から11月までに12歳以上の全住民を対象に接種券を送付する予定で、基礎疾患のない一般(12~59歳)の新型ワクチンの接種は10月半ばごろから本格化しそうだ。

新型ワクチン接種開始時期は与論町が県内で最も早く、24日の宇検村が続いた。いずれも優先者への4回目接種分。ワクチンの種類を従来型から切り替えた。

奄美市と龍郷町は10月1日から奄美市名瀬の奄美ワクチンセンター(奄美文化センター)で新型ワクチンの集団接種を開始する。当面は優先者が対象で、ほか一般(12~59歳)の住民へは10月下旬から接種券を送付するという。

大和村は8月13、14の両日に実施した集団接種で、優先者への4回目接種(従来型ワクチン)が完了。一般へは10月末ごろに2日間の日程で集団接種を行い、11月ごろから村内医療機関での個別接種を開始見込みとした。

与論町と宇検村はともに優先者以外への接種券送付を10月中旬以降に行い、11月初旬ごろから個別接種を始める。与論町は11月中に集団接種も予定している。

瀬戸内町も10月1日から集団・個別での新型ワクチン接種を開始する。接種券は10月中旬以降に順次送付する。

喜界町も10月末ごろから、優先者からスタートする。一般へは11月上旬に接種券を配布し、11月中に集団接種を始める予定。

徳之島町は10月15、22の両日、天城町は7、8の両日にそれぞれ、すべての人を対象に新型ワクチンでの集団接種を行う。接種券は天城町が9月28日に発送済み、徳之島町は10月から順次発送予定で、個別接種は10月3日以降開始する。

伊仙町は10月1日以降の接種開始を見込み、今後対象者へ接種券を送付する。集団接種の実施については未定とした。

和泊町と知名町は優先者、医療従事者、高齢者施設従事者らへ10月上旬から順次接種券を送付し、予約・接種を開始する。個別接種のほか11月には集団接種も予定しており、町は79歳以下は原則集団接種で行うよう呼び掛けている。

国は希望者への年内接種完了を目指し、前回接種からの間隔を5カ月より短くすることも検討している。自治体担当者からは「4回目まで従来ワクチンを接種した人から、新型ワクチンはいつから打てるのかという問い合わせが来ている」「新型ワクチンを使用できない1、2回目の人へ誤って接種してしまわないよう苦慮している」との声が聞かれた。

また、秋冬はインフルエンザワクチンの接種時期とも重なり、「医療機関でのコロナの個別接種は行わない」という自治体もあった。調査は9月28日、各市町村担当者へ実施した。