日米合同訓練 熊本で開始

2019年09月06日

地域

「オリエント・シールド19」の訓練開始式に臨む陸自西部方面総監の本松陸将(右)と在日米陸軍司令官のルオン少将(中央)=5日、熊本市 

「オリエント・シールド19」の訓練開始式に臨む陸自西部方面総監の本松陸将(右)と在日米陸軍司令官のルオン少将(中央)=5日、熊本市

 陸上自衛隊と米陸軍の合同訓練「オリエント・シールド19」の訓練開始式が5日、陸上自衛隊西部方面総監部健軍駐屯地(熊本市)であった。式には日米両側約100人が参加し、日米両部隊の統裁官が訓示を行った。陸自奄美駐屯地(奄美市名瀬大熊)での共同実動訓練は13~23日に行われる。

 

 オリエント・シールドは陸自が毎年国内で行っている米陸軍との共同訓練。九州・沖縄を管轄する西部方面隊と行うのは2008年以来約10年ぶり。

 

 今年は健軍駐屯地に指揮所を開設。近年米陸軍が取り組んでいる領域を横断して作戦を行う部隊(マルチ・ドメイン・タスク・フォース)とともに、サイバーや電磁波といった新しい領域を組み込んだ共同作戦をもとに、全国5カ所の演習場や駐屯地に指示を出し、対処能力の向上を図る。

 

 5日は健軍駐屯地の体育館で訓練開始式が行われ、陸自隊員50人、米陸軍兵50人が集合。西部方面総監の本松敬史陸将と、在日米陸軍司令官ビエット・X・ルオン少将が訓示を述べた。

 

 西部方面総監部によると、奄美での訓練内容は共同警備訓練と、米陸軍のヘリUH60による人員搭載訓練。参加人員は陸自側約20人、米陸軍兵約30人の50人規模。訓練は非公開としている。

 

 西部方面総監部は、今年3月に開設されたばかりの陸自奄美駐屯地を訓練地に選んだことについて「日米との調整の結果」と説明。訓練を非公開とする理由については「警備訓練を公開することは手の内を明かすことにつながる。通常どの駐屯地でも公開しない」と説明。地元自治体への説明は「検討しているとは聞いている」として「住民に不安を与えないよう、服務規律を含めて駐屯地内で安全に行う」としている。