鳥居ピカピカに150人 与論町の地主・琴平神社 旅行者発案プロジェクト

2022年07月16日

地域

鳥居の修復作業を行う参加者=6月26日、与論町

与論町のボランティアグループ「与論にこにこ会」(出村雅代代表)などは6月下旬、同町立長にある地主・琴平神社の鳥居や境内の土俵柱を補修、塗り替える「鳥居ピカピカプロジェクト」を行った。与論島を訪れた旅行者の発案により実現。賛同した島内外のボランティア有志延べ150人が参加し、「与論十五夜踊」の舞台でもある同神社をきれいにした。

 

2017年11月、同町茶花のミコノス通りにあるモニュメント(白壁)の塗り替えを行った「ぬりぬり大作戦」の第2弾。今回のプロジェクトの発起人は松山塗装(出水市)社長の重藤和徳さん(58)、妙美さん夫妻。夫妻は2021年8月に初来島。同神社を訪れた際、鳥居の経年劣化に驚き、修復を申し出た。

 

プロジェクトは6月22~27の6日間で実施。松山塗装の職人2人が参加したほか、建設会社や塗装会社が協力し、塗料や資材などを提供した。22日は資材などを準備。23日に安全祈願祭を行った後、鳥居の柱のさび落としや下塗り塗装を行った。

 

26日は仕上げ塗装の後、完成お披露目会が開かれ、与論高校吹奏楽部による演奏もあった。同神社権禰宜(ごんねぎ)の沖道成さんは「自分たちだけではどうにもならない現状を明るくして下さり感謝している」とあいさつした。

 

重藤社長は「さび落としが大変で、別の補修が必要になるなど、予定通り作業が終わるか不安も感じたが、にこにこ会でつながった皆さんの和の力で楽しくきれいに仕上げられた」とほっとした様子。出村代表は「多くの方と一緒に笑顔でぬりぬりができたことがうれしい。何かを守り維持していくのは本当に大変なこと。この機会をくださったすべての人に敬意と感謝の気持ち」と話した。