共販実績1519㌔ 量は減少、単価35%増 22年産パッション 奄美大島
2022年09月14日
社会・経済
JAあまみ大島事業本部は13日、奄美市名瀬の奄美大島選果場で2022年産奄美パッションフルーツの出荷反省会を開いた。奄美大島内5支所の取扱量は、本格的に共販を開始した18年以降最少となる1519㌔(前年度比36%減)。販売額も257万4千円(同16%減、税込み)にとどまった。一方、1キロ当たりの平均単価は1695円(同35%増、税込み)と大幅に上昇。パッションは近年、需要増で単価も上昇傾向にあることから、今後は取扱量を増やして販路拡大を目指す方針だ。
反省会は新型コロナウイルスの影響で20年、21年は中止したため3年ぶりの開催。生産者やJA、行政担当者ら約20人が出席した。
支所別の販売量と金額は▽名瀬980・5㌔、167万5千円▽笠利275・6㌔、46万8千円▽住用194・8㌔、32万8千円▽宇検17㌔、3万1千円▽瀬戸内50㌔、7万円。
22年産パッションは昨秋の定植以降曇天が多く、5月は日照時間が例年の約半分にとどまり、収穫期後半は果実の高温障害などが発生する園地もみられた。全体的に生育不良となり、取扱量は目標を約800㌔下回った。
規格外品を除く製品の平均単価は1848円となり、共販開始以降最高値を記録。JA担当者は「近年は需要増で流通量が増えても単価は下がっていない。各市場の仲卸から評判がよく、もっと数量がほしいという声もあり、共販の取扱量が増えても売り先を増やせば単価が大きく下落することはない。努力して売っていく」と述べ、生産者へ出荷増を要請した。
参加者からは「JAが販売面で中心になれば、個別販売を行う生産者のメリットも大きい。高単価で共販できるということを、新規の生産者に周知していくことが鍵」「JAが農家を回って出荷をしてもらうよう呼び掛けてはどうか」などの意見があった。