国際クルーズ船、名瀬港へ 受け入れ体制など関係機関連携 23日寄港、3年4カ月ぶり奄美市
2023年03月17日
社会・経済
新型コロナウイルス感染症の影響で運航を停止していた国際クルーズ船が23日、3年4カ月ぶりに奄美市の名瀬港に寄港する。入港を1週間前に控えた15日、県と奄美市は各関係機関と会合を開き、外国船籍に関わる感染症対応や観光客の受け入れ体制などについて意見を交わした。
運航再開後、初の受け入れとなるのは米国船会社の「セブンシーズ・エクスプローラー」(総トン数5万5254㌧)。船舶代理店によると、乗客数は600人余りで、うち約9割が欧米豪の観光客。同船は14日に東京を出発しており、神戸、韓国・釜山、長崎などを経て、23日午前10時半に名瀬港へ入港、午後6時に出港する予定となっている。
県港湾空港課の連絡会には、奄美市や名瀬保健所、検疫所、医療機関などがオンラインで出席。船内でコロナ感染者が発生した場合、クルーズ船社など業界団体が作成したガイドラインに基づき、対応する方針を改めて申し合わせた。有症者および濃厚接触者は基本的に船内隔離されるが、重症者は医師判断により現地医療機関での治療となることから、初動対応における連携体制を確認した。
奄美市紬観光課の会合では、大島支庁、あまみ大島観光物産連盟、運輸業者らが、前回2019年10月末に寄港したオランダ船籍の受け入れ体制を踏まえ意見を交換。CIQ(税関、出入国管理、検疫)手続き、バスの利用台数、ツアー申し込み者数など、観光客の下船後の流れについて情報を共有したほか、初寄港に伴う歓迎セレモニーの打ち合わせも行われた。担当者は「外国船の寄港は久しぶりとなるが、しっかりと受け入れ体制を整え、対応していく」と話した。
奄美群島への年内の外国船籍の寄港予定回数は、奄美大島14回、喜界島と与論島各2回、沖永良部島1回の計19回(1月19日現在)。日本国籍は奄美大島4回、喜界島と徳之島1回が予定されている(2月1日現在)。