大島紬着用率19・1% 産地の北大島が高い傾向 25年奄美群島二十歳のつどい
2025年01月26日
社会・経済

2025年二十歳の式典紬着用率調査
本場奄美大島紬協同組合(黒田康則理事長)は、奄美群島12市町村(13地区)で行われた2025年の成人を祝う式典での大島紬着用率をまとめた。群島全体の着用率は19・1%(男性19・3%、女性18・8%)で、昨年を3・1ポイント下回った。地区別では奄美市笠利地区と龍郷町で7割以上で、例年通り主産地の奄美大島北部を中心に高い傾向となった。
調査は13年から紬協組が各市町村に依頼してまとめ、公表している。着用率は調査開始時から昨年までに17~24・5%の間で増減を繰り返しながら20%前後で推移。生産者や関連業者が少ない喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島では低い傾向にある。
25年の成人を祝う式典は2~4日に行われ、出席者総数は971人(前年比40人増)、うち紬着用者は185人(前年比22人減)。奄美市名瀬と同市住用は合同で実施した。
市町村別・地区別の着用率は高い順に▽奄美市笠利町78・3%、龍郷町74・5%、大和村41・7%、宇検村33・3%、奄美市名瀬・住用町26・6%、喜界町、伊仙町、和泊の3町は5・5%、瀬戸内町5・4%、徳之島町3・8%。天城町、知名町、与論町は着用者がいなかった。
生産関係団体や自治体、地域団体らでつくる本場奄美大島紬産地再生協議会と公益財団法人奄美群島地域産業振興基金協会は、奄美大島内の中学校と高校でそれぞれ大島紬の着付け教室を展開している。
黒田理事長(46)は「過去に着付け教室を実施している地域では着用率が高い。今後も若者が紬に触れ、紬を知るきっかけを広げていくために業界として力を入れていく。奄美市と龍郷町の購入費助成制度も活用してもらいたい」と話した。