奄美大島の魅力を探るワークショップ 海外旅専門家招き意見交換
2020年03月02日
社会・経済
海外の旅の専門家を招いて奄美大島の魅力を探る共同ワークショップ(WS)が1日、奄美市笠利町のホテルであった。鹿児島県主催で島内の観光、行政関係者ら約20人が参加。欧米豪市場の自然体験旅行に特化した誘客策を前提に、観光素材や地域資源を掘り起こした。会場からは「自然とつながっている奄美流の過ごし方がある」などの意見が聞かれた。
県の「鹿児島の国立公園周遊促進事業」。イギリス、カナダ、ドイツ出身のインフルエンサー(SNS=会員交流サイト=などで影響力のある人)ら4人が県内各地の観光地を視察した。奄美大島では泥染めや釣り、ホノホシ海岸散策などを体験した。
WSは2部構成であり、前半は招待者4人が「心に残ったベストショット」とともに奄美旅を振り返った。
ドイツの雑誌編集者、エイドリアン・ビアンコさんは島独自のカツオのさばきを紹介した。「泥染めも含め、奄美流のやり方を教えるのは素晴らしい体験になる」「東京から直行便があることに驚いた。本物の自然が残っている」と語った。
カナダの食ブロガー、マイク・リーさんは奄美の人々の写真をピックアップし、「フレンドリーで開放的」と人情を魅力に挙げた。
後半はディスカッションを行った。事務局側は県全体のコンセプトの方向性を「考える前に地球を感じろ」「火山の恵みをおいしくいただく」の2点と仮定。出席者は奄美大島ならではの体験や地域資源を書き出した。
会場からは「緑の壁(グリーンウォール)が続く」「種下ろし」「いざり」「ハブ」などが挙げられた。また、「自然とコネクトしている(つながっている)。奄美流の生活がある」「土地の全て、地球が生きていることを感じられる」との意見もあった。
WSは鹿児島市の仙厳園でも2月28日に開催された。