「すなおにキビキビ体操」　ユーチューブでＰＶ公開　歴史伝承、健康増進図る　大和村

大和村はこのほど、歴史伝承や健康増進を目的に制作した「すなおにキビキビ体操」のプロモーションビデオ（ＰＶ）を動画投稿サイト・ユーチューブで公開した。奄美大島にサトウキビ栽培を伝えたとされる同村の偉人・直川智（すなお・かわち）翁を顕彰する歌詞で、ＰＶには村内在住の老若男女が出演。各集落や景勝地で歌い踊り、村の魅力もＰＲしている。

 

ＰＶ制作は官民連携による「オール大和村」で取り組んだ。村側がタイトルや歌詞のイメージに合った楽曲を公募し、三味線やチヂン（太鼓）の演奏など音源を収録。撮影は民間事業者らでつくる「大和村集落まるごと体験協議会」が担い、村内各地で行った。

 

公開されたＰＶは約６分間で、うち体操動画は前半４分間。発案した村保健福祉課は「子どもから高齢者まで、楽しみながら歴史を知ることができる」と幅広い活用に期待を寄せた。

 

◇直川智の伝説伝える

リーフレットも発行

 

動画公開に伴い、村教育委員会と村企画観光課が発行したリーフレット「サトウキビ栽培の始祖　直川智翁　伝説」も披露された。裏表印刷の３つ折りＢ４用紙１枚で、次のような物語を紹介している。

 

４００年ほど昔、大和村大和浜の農家に生まれた川智は琉球（沖縄）へ渡航中に遭難し、中国に漂着。そこでサトウキビ栽培と黒糖作りを学んだ後、キビの苗を隠し持って帰郷し、奄美大島にキビ栽培と黒糖づくりの礎を築き上げた。

 

さらにリーフレットでは「すなおにキビキビ体操」の歌詞のほか、直川智翁を祭る「開饒神社」やサトウキビ栽培発祥の地とされる「きびの郷　磯平パーク」なども紹介している。