「奄美たんかん」ジェラート商品化 奄美大島、結城信用金庫が連携、茨城で販売し人気

2022年04月09日

社会・経済 

奄美大島、結城両信金が提案し茨城県で販売された奄美のタンカンを使ったジェラート(提供写真)

業務提携2周年を迎えた奄美大島信用金庫(伊東寛久理事長)と茨城県の結城信用金庫(石塚清博理事長)は今年、両信金の取引先をつないだ連携策として、奄美産タンカンを使ったジェラートの商品化にこぎ着けた。茨城県などでジェラート店を展開する伊澤いちご園が製造し、同県の3店舗で販売。奄美を感じさせる味わいのジェラートが人気を集めた。

両信金は2020年3月に業務提携を締結した。タンカンジェラートの商品化は、新型コロナウイルスの影響で人の交流が制限される中で地域振興の一助になればと、取引先の地元企業を紹介し合って企画。茨城県結城市の商工会議所を通じて伊澤いちご園に奄美の青果物販売店を紹介し、実現した。

同園は旬の特産物などを使用したジェラート約20種類を製造しており、「奄美たんかん」ジェラートは3月中旬に販売を開始。素材の味を生かし、南国らしい風味に仕上げた。同県では流通が少ない奄美産タンカンの味に常連客などからの評判が良く、すでに完売したという。

同園ジェラート事業部担当者は「信金の紹介で奄美の農家さんともつながりができた。来年はタンカンの時期に合わせてもっと早く製造に取り組み『奄美たんかん』ジェラートの販売数を増やしたい」と意気込んだ。

奄美大島信用金庫の伊東理事長は「お互いの地元産業活性化の一助となることができた。今後も信用金庫業界ネットワークを活用しながら地域の活性化に取り組みたい」と話した。