〝おもてなしの心〟学ぶ 宇検村職員らに接遇マナー研修 JAL

2024年01月25日

政治・行政

〝おもてなしの心〟を伝える講師の伊藤さんと熱心に耳を傾ける職員ら=24日、宇検村

日本航空(JAL・本社東京、赤坂祐二代表取締役社長)の現役客室乗務員(CA)を講師に招いた職員研修「JALビジネスキャリアサポート(講演型)~おもてなしの心の実践」が24日、宇検村役場であった。CA歴約20年のチーフキャビンアテンダント、伊藤亜矢子さん(43)が登壇し、村職員らが空の現場で培われた実践的な接遇マナーのノウハウについて学んだ。奄美群島でJALの同研修プログラムが導入されるのは初めて。

 

研修は、2022年から同村を舞台に同社と上智大学(上智学院運営・東京、アガスティン・サリ理事長)が世界自然遺産価値の保全や持続可能な観光モデルの構築に向けて取り組む共同研究の流れを受け、村外利用者の増加も見据えて実施した。業務における〝おもてなしの心〟の醸成が目的。

 

講師の伊藤さんは「おもてなし」について「相手を思いやる気持ちを、相手に伝えられるように表現すること」だと説明。▽身だしなみ▽表情▽立ち振る舞い▽あいさつ▽話し方―の5つを基本に、相手に目を向けて「関心をはらう」「察する」ことの重要性も、実務経験談を交えながら指導した。

 

また、職員の親族や親しい間柄の人が役場利用者に多い地域性にも対応して、「思いやり」と「プロの視点」の中間である〝2・5人称の視点〟のスキルも教示。研修を受けた企画観光課の小田桐睦さん(27)は「『親しみ』と『業務』の線引きを示すことが難しかったため非常に勉強になった。〝おもてなしの心〟はきょう学んで明日すぐに醸成されるものではないが、少しずつ努力を重ねながら育みたい」と話した。

 

JALは、航空事業で培ったスキルを企業・団体だけでなく人材育成の場でも活用しており、3月に鹿児島純真女子短期大学で「JALエアラインスクール」を開講する。詳しくはQRコード。

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