課題解決へ、知事に要望 インフラ、農業、医療支援 奄美の市町村議会

2024年01月25日

社会・経済 

奄美12市町村の議会議長が塩田康一知事(左)に要望書を提出した要望・意見交換会=24日、鹿児島市

奄美選出の県議が企画した「塩田康一知事への要望・意見交換会」が24日、鹿児島市のホテルであった。奄美群島12市町村の各議会がそれぞれの地域が抱える課題を踏まえ、自然災害や国境離島防衛に対応するための道路、港湾、空港整備や農業振興策、離島医療の脆弱(ぜいじゃく)性解消などを塩田知事に求めた。

 

会には群島内の市町村議会議員と県議ら計105人が出席。各議会議長が代表して要望書を塩田知事に手渡した。

 

主な要望事項は、▽県道名瀬瀬戸内線・大金久―戸円間トンネルの早期実現▽沖永良部空港、与論空港の滑走路の延伸▽亀徳港、伊延港、与論港の機能強化▽無電柱化の早期実現▽畑地帯総合整備事業の予算確保▽輸血用血液製剤を安定供給するための血液備蓄所設置―など。

 

塩田知事は2023年度末で期限切れを迎え、延長される見通しの奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)や能登半島地震に触れつつ、「陸、海、空のインフラ整備が非常に重要で、地震などの災害で孤立集落が生じないよう、県内でも道路状況の点検がもう一度必要と考えている。医療面でもまだまだ改善すべき点がある。地元市町村や県選出の国会議員、県議の皆さんと一丸となって、奄美振興に向けた取り組みを進めていく」と述べた。