競輪の新納選手が用具寄贈 再始動の母校野球チームに 奄美市笠利町

2024年01月25日

スポーツ

新しいユニホーム姿で笑顔を見せる笠利ファイターズの選手たち=24日、奄美市笠利町

メンバー不足による活動休止を経て、今年2月の大会出場を予定している奄美市笠利町の少年野球チーム「笠利ファイターズ」に、県本土在住で競輪選手の新納大輝さん(34)から多くの野球用品が贈られた。新納さんは同チームのOB。同町の笠利小学校で24日に贈呈式があり、レース出場中の新納さんに代わり、同級生の日高功之亮監督(34)が新品のユニホームやヘルメットなどを子どもたちに手渡した。初めてのユニホームに袖を通した子どもたちからは、笑顔があふれた。

 

笠利ファイターズは2018年に、当時の6年生が卒業後、メンバー不足により休止状態に。その後は近隣の大きなチームに数人が参加してきた。

 

OBの日高監督が地元の子どもたちに野球を楽しんでほしいとの思いで、昨年4月に単独でのチーム活動を再開。用品も十分にそろわない中で、同じく休止状態だった佐仁小のチームの児童も迎え、練習を続けていた。日高監督が、チームの再始動をSNS(インターネット交流サイト)上に投稿したところ、新納さんから電話があり、後輩たちのために野球用品を購入したいと申し出たという。

 

現在のメンバーは5歳から11歳までの19人。来月に島内で開かれる大会に出場する予定で、笠利小5年の手島悠雅主将(11)は、新品の野球用品を目の前に「いっぱい購入してもらい『これは勝たないと』と思った。みんなが基本の技術を身に付けれるよう練習したい。新納選手、ありがとう」と感謝。

 

日高監督は「新納さんや地域の人たちの応援があってファイターズが復活できたと思う。チームを維持できるよう頑張りたい」と話した。