奄美・屋久島共同で魅力発信 地域振興推進事業23件 県大島支庁

2024年04月01日

社会・経済 

    県大島支庁総務企画課は29日、2024年度地域振興推進事業の決定事業を発表した。ソフト16件、ハード7件の計23件で、総事業費1億4445万円。うち県費は1億円。新規は12件で、奄美大島、徳之島、屋久島の世界自然遺産3島が連携し魅力を発信するほか、観光施設のバリアフリー化やイ

今年3月、クルーズ船で奄美大島を訪れた外国人旅行者。県大島支庁の地域振興事業には、島の魅力を紹介するメニューも盛り込まれた

ンバウンド(訪日外国人旅行者)向け情報発信など、観光客の受け入れ体制を強化するメニューなどが盛り込まれた。

 

地域振興推進事業は08年度にスタート。県の地域振興局や支庁ごとに、地域固有の課題解決や活性化策に迅速かつ柔軟に取り組むことが目的。予算は振興局・支庁ごとに1億円。

 

大島支庁の24年度の主な新規事業は、ソフトでは奄美大島、徳之島、屋久島の3島が連携。世界自然遺産としての特性や相違点、文化などを比較しつつ魅力を発信し誘客につなげる「奄美・屋久島観光共創事業」。

 

喜界町では、近年価格が高騰している白ごまの品質向上に取り組み、高ブランド化を促進するための生産・流通体制を構築する「白ごま振興促進事業」に取り組む。

 

奄美群島全域で実施する事業として、群島産水産物のみを使用した魚介料理「島ぃゆグルメ」を群島内外に広く定着させ、地魚の消費拡大を図る。自然や行政、産業経済などの統計資料「奄美群島の概況」をデジタル化し、利用頻度の高いデータを公開する。

 

ハード事業では奄美市住用町の世界自然遺産センターとマングローブパークの相互利用を促進するため、利用者通路をバリアフリー化する。天城町で整備中の複合型交流施設の隣接地に、闘牛の待機施設を整備する。具体的には観客と闘牛が間近で触れ合える施設を目指す。与論町では、旧役場南庁舎を活用したシェアオフィスを整備。大学機関などとの連携強化による地域活性化や多様な人材の交流促進を図る。