歌唱・音楽療法士が2人誕生 知名町で認定試験

2022年10月03日

社会・経済 

音楽療法士の資格認定試験を受ける受験生=9月29日、知名町

ミュージックインストラクターズ養成学院(兵庫県)による歌唱療法士と音楽療法士の認定試験が9月27、29の両日、知名町であった。それぞれ島外の女性各1人が受験し、合格を果たした。クライアント役で地元の高齢者が試験に参加し、各療法を受けた。

 

歌唱療法士は歌を歌ったり、歌詞を覚えたりして脳機能の低下を防ぎ、より活性化させるように導く専門技能や知識を持つ。音楽療法士は主に医療や福祉の現場で、体や心の障がいがある人に対してその状況に合わせた音楽療法を行う。

 

同学院は、卒業生でどちらの資格も持つ清水恵子さん(65)=知名町=との縁で、6年前から同町で認定試験を開いている。今回で4回目。試験時間は各1時間で、受験生は太鼓や帽子など小道具を持って一緒に歌うなど、クライアントを楽しませながら各療法を行っていた。

 

毎回来島して審査している増田光音学院長は「今回受験した2人とも、生徒が入り込めるような会話ができていたのが素晴らしかった。この地域でもっと資格保持者が増え、地域を元気にするお手伝いができたら」と話した。

 

島唄「ワイド節」などを取り入れて音楽療法士の認定試験に合格した永吉佐代子さん(66)=徳之島町=は「沖永良部の皆さんに助けられ、自分も楽しみながら試験を受けることができた。帰ったら、まずは周囲の皆さんに楽しい場をつくってあげられたらと思う」と喜びをかみしめていた。