活動再開後初の帰島搬送 80代女性を沖縄から与論へ メッシュ・サポート

2023年10月24日

社会・経済 

活動再開後、与論島へ初の帰島搬送を行ったメッシュ・サポートの医療用小型飛行機=23日、同島の与論空港

沖縄本島北部や奄美群島南部の離島地域で航空機を使った医療支援を行うNPO法人メッシュ・サポート(塚本裕樹理事長)は23日、沖縄本島から与論島へ患者の帰島搬送を行った。奄美群島への患者搬送は今月1日に活動を再開して初めて。塚本理事長は「休止している間も再開を求める声が多く、無事に再開できてよかった。今後は、本来あるべき態勢にできるよう頑張っていきたい」と話した。

 

メッシュ・サポートは2007年から医療用ヘリ、15年から医療用小型飛行機の運用を開始。小型機は奄美群島から宮古、八重山までを対象に、身体的都合で公共交通手段での帰島が困難な患者の帰島搬送や、公的救急搬送手段の適用外となる準救急患者の搬送などを行ってきた。小型機はこれまでに51回の帰島搬送(うち与論島は4回)、41回の準救急搬送(うち与論島は13回)の実績がある。

 

22年3月に伊江島空港で起きた墜落事故以来、活動を休止していたが、新しい機体を確保し、活動を再開した。

 

同法人によると、この日は与論島から沖縄本島の病院に救急搬送された80代女性の帰島搬送。女性は沖縄で無事に手術を終えたが、移動の際に医療器材の使用を要するため、メッシュ・サポートに搬送の要請があったという。

 

塚本理事長は「活動できていなかった間に、帰る手段がなくて帰って来られなかった人もいると思う。再開を知っていただくきっかけになれば」と話した。