県たばこ耕作組合大島事務所が閉所 知名町の組合員減少で

2022年06月04日

社会・経済 

葉タバコ収穫の様子(資料写真)

県たばこ耕作組合大島事務所(知名町正名)が2021年度末で閉所していたことが分かった。県たばこ耕作組合(鹿児島市)によると、同町の組合員が前年から大きく減少したのが理由。今後も県本土から職員を派遣し、技術指導などを続けるという。

 

昨年、日本たばこ産業(JT)が10年ぶりに行った廃作募集に、知名町の組合員約7割が応じ、今期の組合員は6人となった。閉所は同組合の合理化の一環で、大島事務所以外に設けていた都城(宮崎県都城市)、種子島(西之表市)両事務所も昨年度末で閉所した。

 

知名町では1970年代に葉タバコの栽培が始まった。知名町農林課が公表している耕作実績によると、1977年には生産者236人、栽培面積1万6051㌃まで拡大したが、以降は徐々に減少し、21年には生産者22人、栽培面積4391㌃だった。

 

現在、同町では葉タバコの収穫期を迎えており、今期は耕作面積1370㌃で、10㌃当たりの単収220~230㌔を見込む。大島事務所の閉所を受け、町葉たばこ振興会長で県たばこ耕作組合組合員の赤池武彦さん(56)は「県本土の事務所と直接やりとりできているので、不便を感じることはない。若い生産者が残っているので、和気あいあいとやっている。今後も生産を続けていきたい」と話した。